複数のローンを1つにまとめる方法とは?
カードローンを利用している消費者の中には、複数の金融機関から借り入れを行っているケースも珍しくありません。
一つの金融機関からローンを組める額は人によってある程度決まっており、それ以上借りたい場合は別の業者から借りる必要があるためです。
また、一つの業者への返済が滞り、他の業者から借りたお金を返済に充てるという自転車操業を繰り返すあまり、気づけばいくつもの業者から借りていたという状態に陥ってしまうのです。
このように複数の業者とやり取りしていると、どの借り入れがどの業者からで、いつ返済日が来るのかなどの管理が難しくなるデメリットがあります。
また、金利は市場や経済情勢などに応じて変動するものなので、自分が借りた時より現在のほうが低くなっているというケースもあります。
このような場合、おまとめローンや借り換えローンといったサービスを利用することで、状況を良くすることもできるのです。
この2つのサービスは同じようなものだと思われがちですが、厳密に言えばそれぞれ特徴や利用者などに違いがあります。
総返済額が小さくなる「おまとめローン」とは?
まずおまとめローンですが、これは複数の業者からの借り入れを1つにまとめることで、返済を一つの業者に行えば良くなります。
これによって返済先とのやり取りも1度で済み、さらに返済日や金額なども一定となるために返済スケジュールが立てやすくなります。
また、複数の借り入れを行っていると、その一つ一つの元本に対してそれぞれ業者ごとに異なった利息が付くため、総合的にみると返済額が高くついてしまいます。
この点、一つにまとめることで元本の額は大きくなりますが、一つの業者の利息が適用されるため結果的に総返済額が小さくなる可能性もあります。
金利が低くなる「借り換えローン」とは?
一方借り換えローンとは、借り入れを1本化するおまとめローンとは異なり、金利を下げることを主な目的としています。
住宅ローンなど大きな借り入れに対して利用されることが多く、金利が下がったタイミングで借り換えを行う利用者が多くなります。
複数の借り入れを行っていない人が金利の下がったサービスに借り換えることで、利息を含めた返済額を減らす効果があります。
消費者金融でもこのサービスを行っている業者はいますが、その多くはカードローンには対応していません。
もちろん金利が低いものに変えることで返済が容易になるのでメリットは大きいのですが、その分カードローンのようにいつでも気軽に便利に借りると言うことができなくなります。
頻繁に借り入れを行う人の場合は、あまり適しているとは言えません。
自分にあったローンを利用しましょう!
このように、2つの商品は一見似ていますが、利用者によって適しているかどうかが異なります。
おまとめの場合、いわゆる多重債務者が利用することも多いので、サービスを利用するにあたっての審査が厳しめになります。
大手銀行なども商品を取り扱っていますが、貸し倒れのリスクも高いため金利が高く設定されるケースが多いのが難点です。
これに対して借り換えの場合、利用者の金利引き下げがメインの目的となるため、業者同士が顧客獲得を巡って金利をどんどん引き下げる競争が激しくなりがちです。
金利が低い分確実に返済できる利用者を見極める必要があるため、こちらも審査は比較的厳しくなります。
2つともメリットが大きい分簡単に利用できるとは限らないので、事前に自分は審査が通りそうか業者に相談してみると良いでしょう。
いずれの場合も、自分の借り入れの状況や返済能力、今後の経済的なスケジュールなどをしっかり検討したうえでどちらを利用するかを決める必要があります。
安易に借り入れを増やしている場合はこれを機に見直しを行い、今後も計画的に利用するよう注意していきましょう。